小沢城は、多摩丘陵上にある山城です。比較的ゆるやかな山道を散策することができます。
多摩川とその支流三沢川がつくる平地に多摩丘陵が突き出したところに築かれています。
城の西側に通る道に鎌倉街道の言い伝えがあり、北に進むと矢口の渡しで多摩川を越え、深大寺城の西を通って武蔵野台地、その先、河越につながる交通の要衝となっています。

地理院地図
小沢城へは、京王相模原線 京王稲田堤駅、もしくは京王よみうりランド駅から徒歩となります。JR南武線を利用すると、稲田堤駅から徒歩です。
京王稲田堤駅から行くには、まず南に向かいます。前方右手に見える丘陵が小沢城です。三沢川をわたり、丘陵にむかってすすむと、やがて住宅街の切れるあたり、丘陵の端に当たるところに、遊歩道の入口があります。そこから、小沢城を目指すことができます。

少し進むと、ウッドデッキがあり、説明板には、この地に太平洋戦争中に防空隊の探照灯が設置されていた旨記されています。

尾根上の山道を進みます。比較的歩きやすい道が続きます。道の脇にも、堀や曲輪がいくつか見られます。

やがて、山頂部にたどり着きます。ここが浅間山です。
山頂部は広くありませんが、南側に堀や曲輪がいくつかつくられています。『首都圏発 戦国の城の歩き方』によれば、大土木工事が必要となる山頂は見張り場に使えればよいと割り切り、スペースの確保しやすい南側の斜面に曲輪を造り、軍勢はそこにおいたのだろうと述べています。自然の尾根を巨大な土塁に、山頂を櫓台に見立てて利用したのだろうというのです。





さらにすすむと、いくつかの堀を通過し、やがて、もう一つの山頂部に到達します。こちらが天神山です。
こちらも、山頂部は狭く、南側に堀や曲輪が作られています。腰曲輪が南側に続く様子も見られます。西側には大きな堀切があります。固い守りの様子がうかがわれます。




さらに西にすすむと、読売ジャイアンツ球場近くの道に遊歩道は続いています。この道を下っていくと京王よみうりランド駅につきます。こちら側から小沢城に向かうこともできます。

小沢城は比較的なだらかな山の中の軽登山となりますが、道は整備されているので歩きやすいです。2つの山頂を中心に、堀や曲輪などが張り巡らされており、それらを観察しながら、それぞれがどのような役割をしていたのだろうと、往時に思いを馳せることができるところです。
都心直結の鉄道の駅から徒歩圏内であり、おすすめの城と言えます。
(写真撮影 2016.5)
参考 西股総生『首都圏発 戦国の城の歩き方』KKベストセラーズ 2017

